ルキンフォー

心理学・育児・発達障害のことなど学びつつ、ラクになれる生き方を模索中

子供の誘い方

子供を誘うとき、参考にした本がある。阿部秀雄先生の「ダダこね育ちのすすめ」という本だ。

産後の苦しい時期に、同じ著者の「魔法の子育てカウンセリング」という本を買ったのがきっかけだったが、実はこのときは読んでもあまりわからなかった。この本では、「過去の思い残し」といったような言葉で書かれている、人生を苦しくする思い込みを作るきっかけの出来事を思い出して感じる、というのは、私のような人間にはどうしても必要なことだけど、これを自分の意志でやれるようになるには随分と時間がかかった。

けれど、「苦しいダダこね」が自分の子供に当てはまっていることは記憶のどこかに残っていて、子供を誘えるようになったときに、突然、この本の存在を思い出した。

 

 

読み直し、早速、やってみた。別段、特別なことではない。「思い残し」のないお母さんなら、自然に当たり前にやっていることなのだろう。

子供には、大人になりたい向上心と、わかっているけどやりたくない未練心がある。「ヤダヤダ」は未練心が出ているだけ。ダダをこね始めたら、「自分の気持ちを言えるようになったんだ」と喜びながら、向上心が勝てるように導いてやる。手を添えてやったりすると、なお良い。どうしても、未練心に引きずられて「ヤダヤダ」が始まったら、共感してヨシヨシしながら導き、ちゃんとやれたときには「よかったね」と喜んでやる。

ここで泣くのに負けて言うなりになってしまうと、子供は向上心が満たされない上に、本来親思いの子供たちにとって、親を困らせることでストレスもたまり、だんだんと「心の闇」のようなものができてしまう。それは、イヤイヤ期の後、何がしたいのかわからないような「苦しいダダこね」につながっていく、というもの。

 

 

うちの子供もこんな風になっていたのかな、と感じた。泣くのは必ずしも嫌がっている訳ではない、というのは、つい言うなりになってしまう私には、反発されたとき、とても心強かった。

実際、手を引いたり、肩に手をのせて「イチニイチニ」といって一緒に歩くだけで、今まで全く言うことを聞かなかった子がすんなりと動く。嘘のようだった。

きっと、うちの子も、ずっとやりたかったのかもしれない。けれど、未練心に負けて動けずにいるうちに怒られることが続き、自信をなくしてしまったのかもしれない。そして、一動作ごとに声をかけてもらわないと動けなくなったのではないかと思う。家ですらこんな状態なのに、保育園で自主的に動くことなどできるはずもない。

発達の遅れ等の可能性を否定するわけではないが、よくなることは積極的に変えて、少しでも子供が楽になれる方法を考えていきたいと思う。

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