ルキンフォー

心理学・育児・発達障害のことなど学びつつ、ラクになれる生き方を模索中

夫のこと

婚活のときに読んだ本で参考にした助言がある。

「男性の癖は一生治らない。結婚したら治してくれる、などと思わず、それと一生付き合えるが考えなさい。無理なら、その男は止めなさい」というもの。

婚活サイトに登録したら、何人もの男性からメールをいただいた。地方でも、1回のやり取りを含めば、2,30人はいたかも知れない。当時、私は自己肯定感がとても低く、こんな私が男性を選ぶなんて申し訳なくてとてもできなかった。というか、正直、プロフィールを見てもさっぱりわからない。一般的には顔とか年収とか趣味を見るのか?でも、好みの顔とか別にない。若い子とか、年収が高い人とか、そこそこ顔が良い人を見ると、こんな私をだましてるんじゃないか、とか思えてくる。

そこで私は、明らかに怪しい人以外は、全員返信してみた。すると、やっぱり色々ある。電話はしたくないと言ってるのに電話番号教えろとしつこい人、何ですぐ返信しないんだと文句を言ってくる人、逆に、会う約束した前日の夜中まで何時に会うかの返信をよこさない人、初対面で車には乗りたくないって言ってるのに、どっかに遊びに行こうとしつこい人、こないだ書いたメールに書いたことを見事にスルーしてまた同じ質問してくる人。すべてお断りしました。

特に、文章力ない人は本当にダメで、もうイライラしてくる。多分、会って話すと良い人なんだろうな、と思うんだけど、遠距離だとメールでのやり取りが多いだろうし、その度にイライラするの、ホント無理!と思ってお断りしました。相手もまさか、国語力がなかったせいで振られてたとは思うまい…。

 

 

そこいくと、夫は本当に100点のメールを送ってくる人だった。全く過不足がない。ちゃんと聞きたいことに答えてあって、次の話も振ってある。会う約束のときも、「ここがわからないじゃん!」みたいなの一つもなかった。母に言うと、「何それ、好きでもなんでもないじゃん」とか言われるけど、大事ですよ。イライラしないの。話してみても、やっぱり合うと感じる。感覚的なことをずっと殺して生きてきたけど、そこはちゃんと選べたんだなと当時の自分をほめてやりたい。

実際、結婚しても、子供の世話をしているときとか、じっと観察して、必要なことを先回りしてくれるし、この面倒臭い私の、このブログに書いてるようなあれこれもずっと聞いてくれた。

産後、子供が全く寝なくて、「私はダメな母親だ」って落ち込んでたら、「病気もしてないし、体重も増えてるし、何の問題があるの?」と言われたのは衝撃だった。目からうろこが落ちた。それまで、マイナスばかり探す実家にいた私には、「え?え?!それでいいの?!」と呆然とした。そんな考え方もあるのか、と少し楽になったのを今でも覚えている。

 

最近、母の本棚にあった「自分を嫌うな」という本を借りて来た。この手の本は、自己啓発書棚にいくらでもあるけど、この本の発行は95年。当時は珍しかったのではないだろうか。男性向けに書かれているようで文章は少し硬い。が、読みにくいほどではない。

私は、この本では八方美人に当てはまるな、と思った。親子間に強い支配関係があると、子供は親の望みをかぎ分ける能力に長けるようになる。でも、そうして自分を主張しないでいると、人間関係がうまくいかなくなる。他人は、親のようにはあなたに期待していない、ということを知ろう、とある。

また、負い目のある人は、こういう人と付き合うと良い、という話が出てくるのだが、「情緒的に成熟していて、欠点を咎めたり、妙に励ましたりしない人」だそう。これ、まさに夫なんですよね。あの、どちらを見たらいいかわからない状態で、よくちゃんと必要な人を見つけられたな、とすごくほっとした。

 

まあ、正直言うと、ここまで不満のなかった夫にあんなとんでもない両親がいるとは思いもしなかったのだけど、夫だけはこういう存在だったので、どうにかここまで来ましたよ、という話。